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2008年03月16日    コメント ( 12 )

結構適当なんです。

時々、画像処理をどうやっているの?と質問を頂くのですが、特別な事は全くやっていません。あまり気にしすぎるのも好きじゃないので、テキトーに済ませています。

日によって、やたらと赤系の発色が強かったり、青みがかっていたりする理由としては、室内の電気が付いているとか、窓のブラインドを閉め忘れたなど影響や、疲れていたり、眠い目をこすりながらの画像の準備なんかがありそうです。ようするに一定の環境下で作業していないので、派手に差が出るんですね(根拠はないけど)。

今になって見返してみると、最近の好みと2年前の写真とでは見え方も違うし、こりゃ酷いっていう色のもあって、それはそれで面白いです。

では、最近はどんな事をしているかご覧ください。基本的には3年間ほとんど変わっていません。

080316_01.jpg

左が撮ったままの物で、右が画像処理後。
子供を撮っていると、露出を考える(補正とか)のに時間を掛けている暇は無いので、デジタル撮影ならば、やっぱりRAW撮影がお手軽。

080316_02.jpg

僕は常にJPEGではなく、RAW形式で撮影をしています。これならば、ピントさえ合わせてあれば、ちょっとくらいの露出ズレは簡単に補正できるので気にならなくなります。ホワイトバランスなどは全く気にしないで済む。(もちろん、最初から完璧なの方が良いけどね)

キャノンのカメラに付属しているDPP(Digital Photo Profesional)でJPEGへの現像を行っています。Photoshop Lightroomとか、Silkypix、Apertureなどの強力なソフトが市販されているけど、僕はDPPで軽く済ませちゃいます。



080316_03.jpg

撮ったばかりの写真を開きます。



080316_04.jpg

そのままJPEG現像してしまっても良いんだけど、ちょっと露出オーバー気味(明るすぎ)だし、今一つ発色が良くない(気がする)。



080316_05.jpg

そこでRAW形式のうちに、DPPで調整を行います。



080316_06.jpg

2画面表示にすると、作業の効果が良く分かる。右(調整後)はちょっと彩度が高すぎるかな? 2/3段ほど露出も下げています。



080316_07.jpg

適当なあたりでJPEG形式に書き出し(現像と言います)。



080316_08.jpg

そこで終わりにすると、こんな感じ(注:RAW現像直後では、画像に影は付いていません)。



080316_09.jpg

今度はフォトショップへ移動。



080316_10.jpg

ブログ用の画像に加工を始めます。



080316_11.jpg

キャンバスを広げて、影を付ける準備。



080316_12.jpg

写真のレイヤー(写真の層、背景の層という感じに分かれています)にドロップシャドウ効果を施します。角を丸くするならこの段階で一緒に行います。



080316_13.jpg

背景をトリミング(いらない部分をカット)してから、写真にシャープ効果をかけます。ちょっと強めかな。



080316_14.jpg

この段階になってから、もうちょっとコントラストが欲しいかなあと思ったりしてトーンカーブをいじる。



080316_15.jpg

まあこんなもんかな?というところで、WEB用に変換。フォトショップのここまでの一連の作業を僕はアクション(作業を自動化する機能)として登録してあるので、普段は瞬時に完了。

でも、悩み所なのがこの書き出し時。写真にカラー情報を定義づけるICCプロファイルを埋め込むべきなのか否かが分からない。

埋め込んでおいても、ブラウザやOSによって見え方に差がある(ディスプレイの問題は気にしないとして)ので、一応、無しにしている。でも、無しでも影響がありそうだし、良く分からない。



080316_16_with.jpg


で、こちらがカラー情報を埋め込み済み。(注:当初、情報有り無しの写真の順番が逆になっていましたので、修正しました。日本時間16日17時)



080316_16_without.jpg

カラー情報無し。MacのSafari上で見ると差が全く分からない(後記:実際は差が分かる)。でもFirefoxでは違いがあるみたい。

とりあえず、大した差でも無いし、面倒なのでこの辺で良いかなと妥協しちゃいます。詳しい方、ぜひその辺を教えて下さい。

写真の補正に凝ると、カラーチャンネルごとの調整とか、カラーバランスなど奥が深そうですが、僕は全然行っていません。おそらくプロの方から見れば、笑っちゃうくらい適当だと思いますよ。僕は満足だけどね。


 
 

コメント

写真の解説は、大変良く分かりました。RAWで撮り処理しているとのこと。色の加減は、毎回、とても美しくて好きです。PhotoShopのVERは幾つでしょうか? 私も早速、この ご説明でTRYしてみます。また、寄らせて頂きます。

投稿者 DXD


写真の基本はやはりスナップショット、その時にその場所でそれを撮る、という事が重要だと思っています。プラス、撮る対象への心。だから多少現像が適当でも(とはいえきちんと手をかけていらっしゃいますが)、いつも良い写真になっていますね。かないませんがな。

細かく色を追い込まないのは、ある意味正解だと思います。何しろ、前提となる部屋の照明だのディスプレイのキャリブレーションだの、果ては自分の眼の状態や体調までも、考慮するパラメーターが多いですからね…それに「正しい色」自体を定義するのが難しいですし。色再現が重要な仕事以外では、結局は好みと割り切れる事が多い(というか殆ど)でしょうしね。

最後の2つの写真、僕の環境ではプロファイルの有無で大きく違って見えます。更に、プロファイルが埋め込まれているのは後の方の様ですね。後の方が彩度・コントラストともに高く見えます。Rは若干飽和気味かな…因に、MacOS X TigerのSafari 2.0.4.です。LCDは画面の全範囲で発色等の同一性が結構確保されていないものもある(というかかなり高価なものでないとそこまで気を回してくれていない)ので、その所為で色の違いが見えにくくなっているかもしれませんね。

ブラウザ(やOS)に依って、プロファイルをきちんと読んでくれるケース、そうでないケースは様々で、その辺りはWebデザイナーの仕事だと思いますが、基本的にプロファイルは付けた方が良い気はします。
本当の詳細な話は分からないのですが…WebはsRGBと言われる事が多い様ですが、これは多分、Windowsの表示がガンマ2.2という事から、sRGB(に近い)設定と言われていた為ではないかと思います。Web用であれば、最初からAdobeRGBではなくsRGBで撮影/編集した方が良い結果にはなる(AdobeRGBの画はプロファイルを読まない環境だと悲惨なくらい色が崩れる)様ですが、sRGBの色空間で作業したなら、きちんとsRGBの色空間で表示しないと、明らかに色は変わるので、色空間を指定するプロファイルは付けておいて、後は表示側の対応に任せるという感じの方が良い様な気がします。
もしWindows(や見る側のOS)が表示系をsRGBの色空間で統一している(若しくはプロファイルで色空間を指定する)としても、実際に使われるディスプレイは様々なので、それをきちんとキャリブレーションして色再現を統一しなければ、それだけで見える画は変わるというのもありますね。ここを考慮すると、プロファイルを付けない、というのもアリになりますが…それなら初めっから、色空間を考慮せずにRGB値の出たメで通すのも一つの手なのかもしれません。

と、ここで以前のエントリーを思い出しましたが…PowerBookのLCDは結構怪しいので、それだけでMac mini導入直後のCinema Display環境での作業結果との違いが出た部分もあるかも知れませんね。

…あぁぁ、ややこしい。長々とマニアックに失礼しました。N(ikon)使いのエキセントリックな独り言と受け流すか、ばっさり削除しちゃって下さい。

投稿者 ts


お写真を拝見させていただいていて、日本の風景とは全然ちがうな〜、といつも思い、なぜなんだろう? とよく考えています。 物の形、色、それだけではすまない何か、雰囲気というか空気感?臨場感?、文化の違いまでもどこかに写り込んでいるものなんだな、と思うようになりました。 ブログとして物語が連続しているので、文章や写真のなかにある共通部分に何度か読んでいるうちに感覚的に鋭く(こちらが)なってきているのかも知れません(日本にいるのにストックホルムに慣れ親しんで来つつあるような)。
いろいろ写真関連のブログを読んで勉強しているんですが、白飛び・黒潰れ・奥深いフォトショップの機能のことなどがわかってくるようになってからRAW現像なしでは満足出来なくなってしまいました(笑)。 おかげでHDDの容量が見る間に減ってしまいます。
今日のお写真、滑り台?の金属部分の質感・青空の反射、赤いリングとのコントラストが素敵ですね、そこにお子さんの姿が映っているので心温まるものになっています。

釣られて長いコメントになってしまいました。

投稿者 くら


いつも楽しく拝見しています。
価格.comにもちょくちょく出没中です。(名前は違いますが)
一応参考になるかなー?と思い書き込ませて頂きます。
MacBookでSafariを使用しています。
最後の二枚の写真ですが、一切モニターキャリブレーションしていない私のMacBookで二枚の差がはっきりと出ています。

1枚目(カラー情報を埋め込み済み)はすっきりとしていて透明感があり、コントラスト露出、彩度が全般的にバランス良くとても良い色が出ています。

しかし2枚目(カラー情報無し)の方は、やけに彩度・コントラストが高いです。公園の地面の赤がかなり情熱的な赤になっています!なんとなく色が予想できる地面だと思うのですがかなり不自然な赤です。1枚目の方が地面の赤色が自然ですね。お子様の顔も二枚目の方が焼けた感じがします。やはり、彩度・コントラストが高い様です。

投稿者 SHINFRANK


DXDさん
RAWはファイルサイズが重くなりますが、後処理が非常にやり易いのでお勧めです。このPhotoshopは最新のCS3ですが、紹介した機能は古いバージョン(CS2,CS,8。7もかな)でも搭載されている物ばかりです。試してみて下さいね。

tsさん
詳しい説明ありがとうございました!マニアックなコメント大歓迎です。実はtsさんからのコメントを期待していました(笑)。すごく参考になりました。

>更に、プロファイルが埋め込まれているのは後の方の様ですね。

あ、確かに最後の2枚は変ですね。画像容量は前者の方が4KBほど重いのでご指摘通り逆になっているようです。先ほど、データを再アップして入れ替えておきました。080316_16_without.jpgがプロファイル無しで、080316_16_with.jpgがプロファイル有りです。

タブを使って2つの画像を切り替えて見られるようにしてみたら、大きくはありませんが確かに差が分かりました。ただし、僕のサファリ上では、プロファイル無しの方が彩度が高く見えます。フォトショップと重ねてよく見ると、プロファイル有りの方が同じ色になっていました。

モニターも確かに随分と見え方が違います。そうなんですか、Powerbookのモニターは怪しいんですね。以前は全く不満に思っていなかったのですが、シネマディスプレイと並べると随分と見え方に差が感じられます。PBの液晶もへたってきているのかも。

あ、Nは日本光学の事でしたか(笑)

>後の方が彩度・コントラストともに高く見えます。

この”後”というのはプロファイル有りの方ですよね。うーん、分からなくなってきた(笑)。

プロファイル有りで、少し彩度を下げて画像処理で試してみます!

くらさん
周りに景色を遮る高い建物が少ないからかも知れませんね。
RAWは便利ですよー。僕はもうほぼ100%、RAWに設定したままにしています。時々、モユルとかが設定をいじってしまってJPEG撮影になっていたりすると愕然とします(笑)。

SHINFRANKさん
ふむふむ、やはり2枚目(実はカラー情報込みだった方)が派手な発色ですか。参考になりました。

僕が普段行っている画像処理自体がちょっと彩度を高め過ぎなのかもしれません(笑)。

投稿者 いくる


歓迎していただけて嬉しいです。普通は退かれますもので…なはは。もう一歩、エキセントリックに。


>モニターも確かに随分と見え方が違います。

今使っているPB G4の最終モデルでは大分マシになっている様です(割とグレイがニュートラルでした)が、やはり単体ディスプレイの方が余裕はあるのでしょうね。僕の手元の個体は特にシャドウの方の階調が出ずに潰れるので、簡易キャリブレータを入れてまぁまぁ良さそう…という感じです。
Pismoなんか緑がかっていて、5年目辺りからはバックライト(冷陰極管、要は蛍光灯)がへたってきたので、色温度が下がって赤も入ってきています。こうなると、もうぼろぼろですね。

実は、以前Mac mini導入を検討した理由の一つに、ハードウェアキャリブレーションが効くディスプレイを使いたい、というのがありました。PBにもう一つディスプレイをつける、というのは色々面倒だと考えたので…今ではそれで良いかと思っていますが、先立つものがないワーキングプア、導入はいつになるやら。日本光学D三、欲しいけれど三百さえ難しいんです…。


>この”後”というのはプロファイル有りの方ですよね。

そうですそうです、分かりにくいですね、済みません。プロファイル有りの方が彩度・コントラストとも高めに見えます。

いくるさんの方でプロファイル無しの方が彩度が高く見えるというのは、多分ディスプレイの性質の問題ですね。単純に、そのディスプレイが元々派手な色を見せる(&明るめ)という事で、僕やSHINFRANKさんの環境の方がリニア(というか相対的にフラット)な性質のディスプレイである、という事かもしれません。

一点、システムプリファレンスのディスプレイ-カラーの「補正」ボタンからプロファイルをつくる時に、手動でガンマ補正とか(=リンゴが最も見えにくくなる所を探して下さい、とか言う様な手順)をしていると、かえって良くない結果になる事もある様です。人間の眼は適応力がとても高い(=状況に応じて広い範囲で見え方を変えられる)し曖昧なので、この手の詳細な設定は測色センサー(と専用アプリ)を使った方が良いです。簡易設定?で色温度やガンマ値(カラー毎ではなくコンポジットの、1.8とか2.2から選ぶとか)程度の設定にした方が、ディスプレイの元々の性質以上に荒れる可能性は低くできる(筈)と思います。…多分。

あとは、各アプリケーションでの作業色空間を統一する(sRGBならEOSで撮る時もDPPもPhotoshopも全てsRGBで作業し、受け渡しのJPEGやTIFFもsRGBでプロファイルを埋めておく)とかも、チェックポイントになるのかも知れませんね。

そしてもう一つ、別環境での見え方をチェックするなら、MacBook Pro(かAir)の導入という手も!?…という、悪魔のささやき…

投稿者 ts


tsさん
すごく参考になりました(嬉)!
やっぱりプロファイル無しの方が彩度が高めに表示されます。でも、PowerbookG4で見ると皆さんのおっしゃる様に、プロファイル有りの物が彩度が高く見えました。難しいですね(笑)ー。

ご指摘のカラー補正ですが、見事にその詳細設定を試していました(笑)。今まで(詳細設定)の環境だと、コントラストなどが高かったようです。デスクトップ背景のグレー色で判断しているだけですが、ガンマ値を2.2、ホワイトポイントをネイティブの環境(簡易設定)にしたら、少し柔らかく(表現が難しい)なりました。しばらくこの設定でプロファイル込みでやってみます!

sRGB統一は一通り確認した感じでは、大丈夫そうです(たぶん)。少なくともWEB書き出しを行うと否が応でもsRGBになるようです。

MBPかAirですかー、いいですねえ(笑)。つい先日、Airの実物を初めて見たのですが、それまではあまり興味なかったのに、一目惚れです。で、でも、手は出さないですよ(笑)。

投稿者 いくる


徒に伸ばしてしまう様で恐縮ですが、もう一つ…

システムプリファレンスのカラー補正を簡易設定で、ガンマ2.2・ネイティブホワイトポイントにされたとの事ですが、もしこれでも派手目になる様でしたら、ガンマ1.8で色温度を6500Kで試してみて下さい。これがいわゆるApple RGBに近い設定(だった筈)で、LCDのネイティブガンマにもよりますが、階調は大分自然になってくるのではないかと思います。

僕はElementsなのでCSは知らないのですが、Web用にエクスポートで強制的にsRGBになるのですか…便利と言えば便利ですね。でも作業色空間がsRGB以外だと、そこでどんな変換をかけるかによっては色が変わるので、sRGBに統一した方が無難は無難だと思います。

Air、実際に見ると凄いですよね。僕も13インチじゃでかいだろ〜、とか思っていましたが…ここ数年は中古で入手した12インチを持ち歩き専用にしているのですが、それより軽い分良いなぁ、なんて思ってしまいました。D三とあわせて…日本だと中古車が買えちゃいます…

他の方がドン退きな気配…本当に毎度延ばし延ばし&長々と失礼しました。

投稿者 ts


ひゃあ〜 私が見ている写真一枚一枚手間がかかっているのですね・・・
tsさんとIkuruさんのやりとりは、ちんぷんかんぷんですが^^;
大変さがわかって、これからまた写真を見る目が違ってきます。。

投稿者 kaokao


tsさん
さらにありがとうございます。
ガンマ1,8/6500K設定にすると、補正無しと同じみたいです。そう見えているだけかなあ。でも、この状態でネット向けの画像を用意すると、WINで見ると私の意図した色よりも彩度が高くなるということはないでしょうか。作業環境がガンマ1.8で、閲覧者の環境が2.2になるという事ですよね。あれ、この考え方って間違えかな?うーん、こんがらがってきたかも(笑)。

kaokaoさん
いえいえ、手間が掛かっているように見えますが、設定を決めてしまえば後は自動処理するようにしてありますので、それほど大変じゃないですよ。フィルムスキャンの方が遙かに面倒です(笑)。

投稿者 いくる


んん??…あぁ、そうかそうか。一応sRGBながらカラーマネージメント無しのWindows環境で見る事を考えると、ガンマ2.2の方が良いと言えるでしょうね。一寸調べたら、こんなページもありました(英語ページ、僕はちゃんと読めてないかも…)。

http://www.gballard.net/psd/srgbforwww.html

AppleのPhotoshop等のアプリ内ではカラーマネージメントが効いているからシステム側の設定とは別と考える、と言うのは適切ではなさそうです。流石!
ガンマ値はこれで良いとして、ガンマ自体は明るさ(という言い方が適切かどうかは分かりませんが)に関係するパラメーター(の筈)なので、彩度やコントラストには大きく影響しないのでは無いかと思います。この辺りはディスプレイの性質に関わってくるのでは無いかと…

それをシステムプリファレンスでプロファイルを指定する(若しくは作成する)として、ひょっとするとCinema Display (s)は最初からApple RGBのプロファイルを用意してあって、無補正と1.8/6500Kが同じになるのかも知れませんね。…これもひょっとして、どこか勘違いしているのかも知れませんが。

しかし、本当に難しいです…まだまだ勉強です。さらに伸ばしてしまって恐縮ですが、良い勉強になりました。ありがとうございます。

投稿者 ts


tsさん
そうなんですよね、WIN上で見ることを考えるとそうした方が良さそうに思いました。リンク先も拝見しますね。こちらこそ大変勉強になりました。色々とありがとうございました。

投稿者 いくる


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