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2006年06月20日    コメント ( 0 )

12枚撮りマガジンで14枚撮影はできるのか!?

ハッセルブラッドの旧型マガジンを使うと13枚まで撮影が出来るという事はご存じでしょうか?ネット上で詳しく紹介している方はいないようですので、僕が研究レポート(おおげさ)を発表する事にしました。

あくまでも僕個人のレポートですので、必ずうまくいくとは限りません。各々の責任でおねがいします。また、間違い等がありましたらご指摘ください。

カメラ: Canon EOS 20D
レンズ: Canon EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM

まず必要な道具は通称”裏窓付き”のマガジンC12(旧型のマガジン12でもおそらくOK)。フィルム装填時に裏蓋を開けて1番を確認する形式の物です。さらに理想はフィルム間隔が狂っていないメンテナンス済みである事。

このマガジンはクナップマンさん(ハッセルブラッドの修理士)にバッチリと調節してもらっています。カウンター窓に一番を出す時のシャキーンという動きが快感。200シリーズでも普通に使えます。

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カメラ: Canon EOS 20D
レンズ: Canon EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM

研究(趣味)の為に一本ダメにする事にした今回のテスト用フィルムはコダックの160VC。スウェーデン価格で約750円。最近のお気に入り。なぜか僕が使っているキャノンのスキャナーと相性が良いらしく、ほとんど色補正が必要なし。富士フイルム製だと同じ時間帯に同じ場所で撮った物でも随分と差が出るんです。

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カメラ: Canon EOS 20D
レンズ: Canon EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM

普通にフィルムをセット。

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カメラ: Canon EOS 20D
レンズ: Canon EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM

1番が見えるところまで裏窓を覗きながらフィルムを巻き上げ、写真の様に巻き上げレバーを逆方向にひねるとカウンターが一番にセットされます。これが通常のフィルムの装填法。ちなみに写真のボディは1600F。

この先はあくまでも参考程度にご覧ください。13枚撮りはこんな事をせずとも可能ですが、僕は限界を調べてみる事にしました(笑)。

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カメラ: Canon EOS 20D
レンズ: Canon EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM

普通にセットすると矢印幅の分だけ余分にフィルムが巻かれてしまいます。

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カメラ: Canon EOS 20D
レンズ: Canon EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM

という事で、撮影時に感光する部分ギリギリの位置を確認するとこの辺りということが分かります。

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カメラ: Canon EOS 20D
レンズ: Canon EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM

この時点で窓から見える状態をチェック。このフィルムの場合はKodak 160VC 1の最初のKが見え始めた辺りという事になります。注:フィルムによって違いますので要確認。また、フィルム(裏紙ではありません)の巻き込みが始まったばかりで中途半端な為に平面が出ているかは定かではありません。

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カメラ: Canon EOS 20D
レンズ: Canon EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM

この時点を一枚目として撮影を始めるとこの様にコマが進んでいきます。コマ送りの調整が正しくなされていれば、ちょうど6センチずつ進んでいきます。

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カメラ: Canon EOS 20D
レンズ: Canon EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM

フィルムの終端。余裕で13枚目の領域が確保されました。13枚目の前後にこれだけの隙間がある事から14枚目も撮れそうなのですが、これはなかなか難しい。

まず13枚目を撮る方法から。12枚目が終わって巻き上げてから、カウンターを一番にリセット。もしくは12枚目でリセットしてから巻き上げ。そうする事で13枚目を撮影できるようになります。

ただし、いずれの方法でも巻き上げ量が大きいので写真の様になってしまうのです。フィルムはカウントに合わせて送り量が変化し、若い番号ほど大きく進みます。また、12枚目からの巻き上げは感光防止の為なのか、やっぱり多く巻かれるようになっています。

リセット時に10番へ戻す事ができればコマ間隔を最短に押さえる事ができる(はず)なのですが、少なくとも僕のマガジンでは無理(瞬時に一番になってしまう)。

じゃあ、2枚目を撮ったところでリセットして撮影したら?という考えが思いつきますが、逆に12枚しか撮れなくなってしまいます。正確には12.5枚。確認済み(笑)。

と、ここまでご覧頂きありがとうございました。ひとつ、大事な事を忘れていました。フィルムの物理的な長さを計測してみると約815ミリ。どんな神業を使っても14コマは撮れない事がわかりました。最高13.6コマ。まず最初にするべき事でしたね(笑)。でも、色々と分かって楽しかったです。

他の銘柄のフィルムだったらちょっとだけ長いという事もあるかもしれませんので、違う結果になるかもしれません。12枚目を撮り終わった跡に、おなじ方法で220フィルムを使用する事もできるはずです。しかしコマ間がどうなるか、撮影枚数はどうかは未確認。さらに途中で裏窓を開くと感光しちゃうので注意が必要です(裏紙が無い為)。


 
 

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